聞いた話が、仕事のあとも頭から離れない。それは、深く関わってきた支援者に起こりうる反応かもしれません。

監修

公認心理師による解説

障害福祉15年・カウンセリング累計300名以上の臨床経験/こころの相談室いしずえ運営

二次受傷(二次的外傷性ストレス)とは、利用者や患者のトラウマ体験に関わり続けることで、 支援者自身にトラウマに似た反応が生じる状態です。自分が直接その出来事を体験していなくても起こります。

このチェックでは、二次受傷の代表的な3つの反応——思い出してしまう・避ける/感じなくなる・気が張って休まらない——を 15項目で確認し、今どの反応が強く出ているかを見える形にします。

※ このチェックは診断ではありません。つらい記憶が繰り返しよみがえる、眠れない、生活に支障が出ている状態が続いている場合は、医療機関への相談を優先してください。

二次受傷セルフチェック(15項目・無料)

この1か月ほどの自分を思い浮かべて、当てはまると感じるものをタップしてください。

選択した項目0 / 15

① 思い出してしまう(侵入)

② 避ける・感じなくなる(回避・麻痺)

③ 気が張って休まらない(過覚醒)

採点の目安

・0〜4項目:サインは少なめ / ・5〜9項目:サインが出ている可能性 / ・10項目以上:強く出ている可能性

二次受傷の3つの反応

① 思い出してしまう(侵入)

聞いたつらい話や場面が、仕事の外でも繰り返し頭に浮かぶ。夢に出てくることもあります。

② 避ける・感じなくなる(回避・麻痺)

特定のケースや話題を避ける。人の苦しみに心が動きにくくなり、身近な人との間にも距離を感じるようになります。

③ 気が張って休まらない(過覚醒)

眠れない、いつも何かに備えて緊張している、イライラしやすい、集中できないといった状態が続きます。

これらはトラウマを体験した人に見られる反応とよく似ています。 直接体験していなくても、深く関わる支援者の心と体には、同じような反応が起こりうるのです。 症状のくわしい解説や、共感疲労・バーンアウト・うつとの違いは二次受傷とはにまとめています。

二次受傷が起きやすい支援職

看護師、介護職、児童福祉・DV支援・障害福祉の支援員、スクールカウンセラー、心理職、訪問看護など、人のつらい体験を聞き、それに長く関わる仕事で起きやすいとされています。 「話を聞くのが仕事だから」と、自分の反応を後回しにしやすいことも、気づきにくくする理由のひとつです。

職種ごとの背景は看護師の二次受傷、介護士の二次受傷で解説しています。

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よくある質問

Q. 二次受傷とは何ですか?

A. 二次受傷(二次的外傷性ストレス)とは、他者のトラウマ体験を聞いたり、そのつらさに関わり続けたりすることで、支援者自身にトラウマに似た反応が生じる状態です。直接その出来事を体験していなくても起こります。看護・介護・福祉・心理・教育など、人のつらい体験に関わる仕事で起きやすいとされています。

Q. このチェックで二次受傷と診断できますか?

A. いいえ。このチェックは診断ではなく、自分の状態に気づくための目安です。研究や臨床では、二次的外傷性ストレス尺度(STSS)などの標準化された尺度が使われます。結果に関わらず、つらさが続いている場合は専門家に相談してください。

Q. 共感疲労との違いは何ですか?

A. 共感疲労は、他者の苦しみに共感し続けることによる消耗全般を指します。二次受傷は、その中でも特に、相手のトラウマ体験に触れたことで、思い出してしまう・避ける・気が張るといった、トラウマ反応に似た症状が出ている状態を指します。両者は重なることが多く、区別しにくいこともあります。

Q. 代理受傷(代理トラウマ)とは違うのですか?

A. 代理受傷(代理トラウマ)は、相手のトラウマに長く関わることで、支援者の世界の見方や価値観そのものが変化していくことを指す言葉です。二次受傷が比較的すぐに現れる症状に注目するのに対し、代理受傷は時間をかけて起こる内面の変化に注目します。日本語では両者がほぼ同じ意味で使われることもあります。

Q. 二次受傷はPTSDになりますか?

A. 二次受傷の症状はPTSDとよく似ていますが、二次受傷があるからといって必ずPTSDになるわけではありません。早めに気づいて、話せる場をもつ、仕事量や担当を調整するなどの対処をすることで、回復していくことも多いです。症状が強い・長く続く場合は、医療機関で相談してください。

Q. 誰に相談すればいいですか?

A. まずは、職場のスーパーバイザーや信頼できる同僚に、ケースを抱え込んでいることを伝えるところからで構いません。眠れない、思い出してしまって日常生活に支障がある場合は、心療内科・精神科への受診を検討してください。職場の外で、支援者自身のためのカウンセリングを受けるという選択肢もあります。

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このチェックは診断ではなく、自分の状態に気づくための目安として活用してください。

緊急時の相談窓口

  • ・よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料・年中無休)
  • ・いのちの電話:0570-783-556(10時〜22時)
  • ・お住まいの地域の精神保健福祉センター
  • ・心療内科・精神科
この記事は、こころの相談室 いしずえ(公認心理師・松本 龍児)が執筆しています。医学的な診断ではありません。